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大手企業で培った幅広い視野と専門知識が強み。「真のスマートシティ」実現に向けた挑戦

株式会社Andeco 代表取締役 早川 慶朗氏

 「第4次ベンチャーブーム」のさなかにあると言われている近年、これまでに比べ、より柔軟なグローバル化への対応やニッチ市場の進出をはじめとするイノベーション創出への期待が高まっており、社会的なインパクトを重視するタートアップが盛り上がりを見せている。事業の立ち上げを手掛けたい、自身の力を試したい――。挑戦する理由は人それぞれであるが、今回は長年大手企業に勤めて得た「専門知識」を生かし、スタートアップとして社会課題を解決しようと立ち上がった起業家を紹介したい。

 大阪府に本社を置き、移動販売の支援を手掛けるAndecoの早川代表は、京都大学および京都大学大学院で建築学を研究したのち、新卒でNTTファシリティーズに入社した。入社後は実務経験を積みながら信州大学大学院へ通い、工学の博士号および一級建築士の資格を取得した教養あふれる努力家だ。

 NTTファシリティーズでは2009年ごろより、国家事業として主に都市開発における“エネルギーの効率化”をテーマとしたスマートシティのプロジェクトに参画し、熱の地域融通や、鉄道電力線を利用した電力融通などの眠れる資産をはじめとするノウハウの有効活用を探っていた。大阪の湾岸エリアで広大なスペースにおいてさまざまな街づくりの実験を数々こなしたが、閑散としたエリアにおいてはいくらエネルギーを効率的に使用したとしても、地域が活性化しないことに着目した。そこで、「真のスマートシティ」実現に向けて、生活インフラ整備を通じた地域活性化による国民生活の向上を目指して起業を決意した。

 起業してから間もなく5年が経過する今年は、同社初の取り組みとして某大手企業とのコラボレーションによるプロジェクトを地域活性化施策の一環として開始する運びだという。地域資源の活用や地域再生、災害への備えなど、解決すべき項目は多岐にわたるが、大手企業で養われた幅広い視野での成功法をスタートアップとしてどう生かすのか。「真のスマートシティ」の実現を心待ちにしたい。