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尿でカラダの栄養バランスがわかる世界初の検査サービス『VitaNote(ビタノート)』

株式会社ユカシカド 代表取締役CEO 美濃部 慎也氏

SUMMARY ・自宅で手軽に行うことが出来る定期的な健康診断ツール
・アスリートならではの発想が開発の起点に
・「栄養不良」の改善を通じて健康に暮らせる社会を実現

―自宅で手軽に行うことができる定期的な健康診断ツール

栄養バランスや吸収量など
検査結果がスマホで見られる

 当社は、尿でカラダの栄養バランスが分かる世界初の検査サービス『VitaNote(ビタノート)』を提供しています。個人が栄養検査キットを購入し、採尿して当社の検査センターに郵送すると、独自に開発した計測器が約1週間~3週間で栄養の吸収状態を計測し、当社開発のアルゴリズムによって、カルシウムやビタミンB1など14種類の栄養素と酸化ストレスの合計15項目について解析します。通常、栄養状態を調べるには、身体計測、生化学検査、臨床審査、食事調査といった4つの方法で進める栄養アセスメントに基づくことが一般的ですが、尿検査によって採尿日前3日間の栄養吸収量平均値が把握できるため、ある程度の生活習慣を知ることができます。

 ビタノートは、自宅などで手軽に行うことができる定期的な健康診断ツールとして、生活習慣に不安を抱える人や妊娠期・授乳期の女性、また、健康に対する意識が高いアスリートなどを中心に幅広く利用されており、健康維持のため3カ月に一度の利用を推奨しています。また、検査結果に基づいたテーラーメイドのサプリメント『VitaNote FOR(ビタノートフォー)』も提供しており、個々に合った栄養バランスのサポートができる点も当社のサービスの大きな特徴です。


―アスリートならではの発想が開発の起点に

 『ビタノート』を開発しようと考え始めたきっかけは学生時代にさかのぼります。私は、学生時代、関西学院大学アメリカンフットボール部に所属しており、常にベストの状態で試合や練習に臨める体を保つため、「トレーニング」「栄養」「休養」のサイクルを意識した「コンディショニング」を実践していました。しかし、3つのサイクルの中で特に「栄養」に関しては、栄養素の吸収に個人差があるためコンディションを整えることが難しく、バランスと効率を考えた食事の摂り方にはかなり気を使い強い体を維持することを心掛けていました。

 約4年間の選手時代を通じて「栄養学」に興味を抱いたこともあり、選手生活を引退した後は、世界における食生活と栄養の課題を自分自身の目で確かめるため、卒業までの間フィリピンとバングラデシュに渡り、開発途上国の子どもたちの衣食住に関するボランティア活動に打ち込みました。世界では3人に1人が「栄養不良」の問題を抱えているとも言われていますが、実際は、食べ物がないために起きる「栄養不足」だけでなく、栄養の摂り方を間違ったために肥満や生活習慣病を起こす「栄養偏重」が問題となっている現状を目の当たりにしました。このことが大きなきっかけとなり、「栄養の二重負荷」の解決につながる事業を自身で手掛けようと心に決めました。


―「栄養不良」の改善を通じて健康に暮らせる社会を実現

 卒業後は、起業を見据えてリクルートに入社し、求人媒体の営業や商品企画を担当したほか、ベンチャー企業との合弁会社設立も手掛けました。合弁会社設立時には「経営戦略」に携わることができたため、会社を経営するための礎となったと強く感じています。その後、2013年にユカシカドを設立したわけですが、当初、サービスを始めるにあたっての多額な開発費用に対して専門家から厳しいご意見をいただいたこともありました。しかし、2014年と2017年に革新的なサービスを開発する企業を対象とした経済産業省の補助金制度に2度採択されるなど、多方面からの支援もあり、ようやく2017年6月に『ビタノート』の発売に至りました。

 サービス開始以降、これまでに120社を超える大手企業から協業の話をいただいているほか、2018年には経済産業省主催の「ジャパンヘルスケアビジネスコンテスト2018」で優秀賞を受賞し、当社にとって飛躍の年となりました。また、同年8月にはファストトラックイニシアティブ、農林漁業成長産業化支援機構、SMBCベンチャーキャピタルの3社から約2億円の資金調達を実施し、さらなる躍進を目指しています。

 心拍数や睡眠の質など、体に関するあらゆる数値がウエアラブル端末を活用することで測定できる時代が到来していますが、健康ブームが高まりを見せている中においても、栄養バランスに関しては、今なお個人で測定するのは不可能です。そのため、家庭で手軽に利用できる『ビタノート』を通じた「栄養状態の把握」を習慣化させることに成功すれば、生活習慣病予防や「栄養不良」の改善、ひいては健康寿命を伸ばすことにつながると考えています。近い将来、この取り組みを海外にも発信し、開発途上国をはじめとする世界各国における人々の「栄養不良」の改善を通じて健康に暮らせる社会を実現させたいと考えています。

美濃部代表